映画・円盤・本のある暮らし

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『ザ・ランナー』レビュー|酷評を覚悟して観たら意外と面白い!ロンドンを駆け抜ける“走るアトラクション映画”


「メチャクチャ評判悪いけど……あれ? 意外と面白いじゃん(笑)」

ガル・ガドットがロンドンをひたすら走る!

ツッコミどころ満載なのに、スピード感と演出でなぜか納得させられる“走るアトラクション映画”。

酷評を覚悟して観たら、まさかの「意外とアリ」だった!

正直、観る前はちょっと心配だった。

というのも、『ザ・ランナー』、かなり評判が悪い(笑)。

「そんなにダメなのか?」と思いながら観てみたのだが……。

あれ? 意外と悪くないじゃん(笑)。

むしろ、これはこれで結構楽しめる。

本作の魅力は、とにかくスピード感。


『ザ・ランナー』作品情報

タイトル:『ザ・ランナー』

原題:The Runner

配信開始:2026年9月2日

配信:Amazon Prime Video

上映時間:約85分

ジャンル:サスペンス/スリラー/アクション/ドラマ

監督:ケヴィン・マクドナルド

脚本:マーク・ギブソン

出演:ガル・ガドット、ダミアン・ルイス、ローリー・ウィルモット、アルフレッド・イーノックほか

製作:Amazon MGM Studios

Amazon Prime Videoで配信されている、ガル・ガドット主演のサスペンス・スリラー。

約85分というコンパクトな上映時間で、ロンドンの街を舞台に、主人公がひたすら走り続けるという非常にシンプルな設定が特徴です。

あらすじ

ロンドンで活躍する優秀な弁護士マイア・マーテン(ガル・ガドット)は、ある朝、いつものようにランニングをしていた。

しかし、その途中で一本の電話がかかってくる。

電話の相手は、マイアの息子を誘拐した犯人。

息子を取り戻したければ、犯人の命令に従い、走り続けろ。

誰にも助けを求めてはいけない。

止まれば、息子の命が危ない。

こうしてマイアは、ロンドンの街を走りながら、次々と突きつけられる命令に従うことになる。

果たして彼女は、息子を救うことができるのか――。

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メチャクチャ評判悪かったので心配だったけど……

正直、観る前はちょっと心配だった。

というのも、『ザ・ランナー』、かなり評判が悪い(笑)。

「そんなにダメなのか?」と思いながら観てみたのだが……。

あれ? 意外と悪くないじゃん(笑)。

むしろ、これはこれで結構楽しめる。

本作の魅力は、とにかくスピード感。

主人公がロンドンの街を走りながら、次々と指示を受け、事件に巻き込まれていく。

そこにテンポの良い編集、次々と切り替わるカメラワーク、飽きさせない演出が加わり、まるでアトラクションに乗っているような感覚で楽しめる。

「次は何が起こるんだ?」と考える暇もないまま、どんどん先へ連れていかれる。

このあたりは、個人的には意外と良かった。

とにかく飽きさせない映像とカメラワーク

この映画、ストーリーそのものはかなりシンプル。

「息子を誘拐された母親が、犯人の指示に従って走る」

基本的にはこれなのだが、そのシンプルな設定を映像とテンポでひたすら引っ張っていく。

主人公が走る。

カメラも走る。

次の指示が来る。

また走る。

そして新しい展開が起こる。

……と、とにかく止まらない(笑)。

「映画そのものが走っている」という感じなのだ。

そのため、細かいことを考えている暇がない。

このスピード感は、個人的にはかなり好みだった。

ロンドンを走り回る映像も楽しい

そして、個人的にもう一つ良かったのが、舞台がロンドンだったこと。

イギリス好きとしては、これだけでも結構楽しめる(笑)。

ロンドンの公園からスタートして、市内をあちこち走り回る。

「ここ見たことある!」

「この辺じゃない?」

みたいに、知っている場所が出てくるだけでテンションが上がる。

公園はハイド・パーク周辺かな?と思ったのだが、こういう実際の街を舞台にした追走劇は、ロンドンを訪れたことがある人ほど楽しめるんじゃないだろうか。

しかも、ロンドンの街並みが意外と映画映えする。

走る主人公を追いかけながら、歴史的な建物や公園、街並みが次々と画面に入ってくる。

これがニューヨークだったら、もちろんそれはそれで面白いのだろうけど、個人的にはもっとゴミゴミした感じになって、ここまで「走りながら街を見せる」映像として映えなかったんじゃないかなと思う(笑)。

ツッコミどころはある。でも勢いで許せる(笑)

もちろん、冷静に考えると、

「いや、それは無理があるだろ(笑)」

というところもある。

特に終盤の展開は、かなり強引に感じる部分もある。

ただ、面白いのが、そこまでのスピード感があるからこそ、なんとなく納得させられてしまうこと(笑)。

犯人を騙すための仕掛けも、落ち着いて考えれば「そんなに上手くいく?」と思わなくもない。

でも、映画そのものがものすごい勢いで走っているので、

「……まあ、そういうことなら分かった(笑)」

と、なぜか受け入れてしまう。

これ、ある意味では本作の演出の勝利なのかもしれない。

ある意味、無駄のないエンタメ作品

そして観終わって思ったのが、ものすごく無駄のない映画だなということ。

約85分という短い尺の中で、主人公が走る、逃げる、追われる、騙す、危機に陥る……と、とにかく次から次へと展開していく。

「このシーン、必要だったのかな?」と思うような余白もほとんどない。

そのため、作品としての深みを求めると物足りないかもしれない。

でも、「とにかく刺激のあるサスペンスをサクッと観たい」というときには、これはこれでアリだと思う。

撮影現場も楽しかったんじゃないかなと思ってしまう(笑)。

ガル・ガドットがロンドンの街をひたすら走り回って、カメラも一緒になって走り回る。

なんだか、作り手側も「とにかく走れ! 撮れ!」みたいなノリで作っていたんじゃないかと思えてくる(笑)。

こういう映画を作れるのも配信の良さ?

そして、これを劇場公開作品として考えると……。

正直、かなり厳しかったんじゃないかなと思う(笑)。

劇場までわざわざ足を運んで観る映画というより、家で気軽に再生して、85分後には「まあまあ面白かったな」と終われる映画という感じ。

でも、だからこそ面白い。

「大作として勝負するほどではないけど、こういう振り切ったエンタメ作品も作ってみよう」

ということができるのは、ある意味で配信プラットフォームならではの良さなのかもしれない。

劇場で隣の人がずっと、

「いや、なんで?」

「おかしいだろ(笑)」

なんてツッコミを入れていたら、さすがに迷惑だ。

でも家なら好きなだけ言える(笑)。

そう考えると、これはある意味、配信向け映画としてかなり潔い作品なのかもしれない。

Amazon Prime Videoの今後にも注目

そして今回、改めて感じたのが、Amazon Prime Videoの作品展開の幅広さ。

劇場公開を狙うような作品にも力を入れながら、こういう軽めのエンタメ作品も作る。

作品の規模や方向性にかなりバリエーションがある。

今回の『ザ・ランナー』も、まさにその一例なのだろう。

Netflixにももちろん面白い作品はたくさんあるけれど、個人的には時々、「質より量なのかな?」と感じてしまう作品が目につくこともある。

だからこそ、今後Amazonがどんな映画を作っていくのかは、ちょっと注目したくなった。

大作だけではなく、

「こういう映画も作るのか!」

という振り切った作品が出てくるのは、配信サービスを観る側としては結構面白い。

まとめ

『ザ・ランナー』。

細かいところを突っ込めば、いくらでもツッコめる(笑)。

でも、

スピード感のある映像。

飽きさせない演出とカメラワーク。

ロンドンの街並み。

約85分で駆け抜ける潔さ。

これらを考えると、個人的にはそこまで悪くなかった。

むしろ、

「メチャクチャ評判悪いらしいけど、ハードル下げて観たら意外と楽しめた(笑)」

というのが正直な感想。

映画としての完成度を厳密に評価するというより、

ガル・ガドットと一緒にロンドンを走り回るアトラクション映画。

そんな気持ちで観ると、意外と楽しめる作品だと思う。

そして、こういう「劇場ではちょっと厳しいけど、配信なら全然アリ」な映画を作れることこそ、今の配信映画の面白さなのかもしれない。

酷評を覚悟して観た分、個人的にはちょっと得した気分です(笑)。


Amazonプライムビデオ


エミリー・ブラント、スピルバーグとの初タッグを語る!「人生最高の特権」『ディスクロージャー・デイ』インタビュー

エミリー・ブラント、スピルバーグとの初タッグを語る!『ディスクロージャー・デイ』で感じた「人生最高の特権」

スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『ディスクロージャー・デイ』に出演するエミリー・ブラントが、アメリカの人気トーク番組に登場。

今回のインタビューでは映画の話だけでなく、スピルバーグ本人との撮影現場での交流や、彼女が大好きな『ジョーズ』、さらには意外な「海嫌い」「宇宙嫌い」まで、さまざまな話題が飛び出しました。

そして個人的に一番笑ってしまうのが、エミリー・ブラントが明かした“好きな男性俳優”の名前!

まさかのロイ・シャイダー推しです(笑)。

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目次

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スピルバーグとの初タッグは「人生最高の特権」

今回が初めてのスティーヴン・スピルバーグ作品への出演となったエミリー・ブラント。

スピルバーグと仕事をした感想を聞かれると、彼女は「人生の中でも最高の特権だった」と振り返りました。

世界的な映画監督であるスピルバーグですが、エミリーによれば、本人はまったく「自分はスティーヴン・スピルバーグだ」という雰囲気を出さない人物なのだとか。

「とにかく優しくて、素晴らしい人。天国みたいな人」

エミリーはスピルバーグについて、そんな言葉で表現しています。

しかも現場では、スピルバーグ本人を相手に映画ファンのような質問をしていたそうです。

「『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』で本当にあれを食べていたの?」

「蜘蛛のシーンはどうやって撮ったの?」

……など、まさに“スピルバーグ本人に映画の裏側を聞く会”状態。

エミリー自身も、スピルバーグと映画について語り合う時間を「天国」と表現していました。


🎬 エミリー・ブラントにとってスピルバーグとの仕事は?

「人生の中でも最高の特権」と語るほど、特別な経験だったようです。


『ジョーズ』が大好き!でも海は苦手

スピルバーグとの共通の話題として盛り上がったのが、名作『ジョーズ』。

エミリーも子どもの頃から『ジョーズ』が大好きだったそうです。

ところが、ここで意外な事実が判明。

エミリー・ブラント、実は海が好きではありません(笑)。

しかもサメが怖いからというわけではなく、「サメがいなくても海にはあまり入りたくない」という根本的な海嫌い。

夏になると「暑いから海に行こう!」と言われることについても、

「行きたいなら行けばいい。でも私たちまで砂だらけの場所に連れて行かないで」

というスタンス。

かなりの“陸派”です。

一方、プールは嫌いではないそう。

エミリーはプールについて、「波のない海を人間が作ったもの」と考えれば楽しめると話していました。

なるほど……。

海を人工的に改良した結果、プールになったということですね(笑)。




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当時弱冠27歳のスピルバーグ監督が獰猛な鮫と人類の息詰まる闘いを歯切れの良いサスペンス演出でダイナミックに描く。
ジョン・ウィリアムズの不気味なテーマ曲も恐怖度満点。
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エミリー・ブラントの“推し”はロイ・シャイダー!

そして今回のインタビューで特に面白かったのが、映画俳優の“好み”についての話。

エミリー・ブラントが名前を挙げたのは、なんとロイ・シャイダー。

『ジョーズ』で主人公マーティン・ブロディを演じた俳優です。

しかも、ただ「好きです」というレベルではありません。

「シャツを脱いでいる姿がたまらない!」

さらに、日焼けした肌や革のような雰囲気まで熱く語り始めます。

司会者もすっかり乗っかり、二人で「ロイ・シャイダーは“ride”だ!」と大盛り上がり。

『ジョーズ』の話から、まさかのロイ・シャイダーの魅力談義へ。

映画好きとしては、この脱線っぷりが最高です(笑)。


🎬 エミリー・ブラントの映画的“推し”

『ジョーズ』のロイ・シャイダー。どうやらエミリーには明確な“好みのタイプ”があるようです。


海も宇宙も苦手なのにSF映画へ?

さらに面白いのが、エミリーが宇宙も苦手だったという話。

つまり……。


海 → 苦手

宇宙 → 苦手

でもSF映画 → 出演!

本人も自分のことを「私は地上の人間」というニュアンスで語っています。

過去には『007/ムーンレイカー』のように、ジェームズ・ボンドが宇宙へ行く展開もあまり好きではなかったそう。

エミリーとしては、ボンドには宇宙ではなく「ビーチにいてほしい」とのこと。

セクシーなジェームズ・ボンドが宇宙服を着ているより、ビーチでマティーニを飲んでいる姿のほうがいい。

……分かるような、分からないような(笑)。

そんな“地上派”のエミリー・ブラントが、今回スピルバーグのSF大作に出演しているというのも面白いところです。


子どもたちと映画を見るのは難しい?

インタビューでは、二人の子どもと映画を見る話も盛り上がりました。

エミリーの子どもたちは、意外にも『ハリー・ポッター』を怖がっているそうです。

そのため、どの映画なら子どもたちが見られるのか、親としても悩むところ。

一方で、エミリー自身が大好きな『ジュラシック・パーク』は子どもたちにも見せたとのこと。

映画によって、子どもが怖がるポイントがまったく違うことに驚いているそうです。

司会者も自身の子どもが『パディントン』で悲しくなったり、『E.T.』のラストで大泣きした経験を紹介。

二人は、子どもが映画を通して大きな感情を経験することも大切だと話します。


🎥 映画は「感情を体験する場所」

怖い、悲しい、うれしい、寂しい……。映画を通して子どもたちが大きな感情を経験することも、成長の一部なのかもしれません。


スピルバーグは「私たちの想像力の建築家」

そんな話の中で、エミリーが語ったスピルバーグへの言葉が非常に印象的でした。

「彼は私たちの想像力の建築家みたいな人」

『E.T.』『ジュラシック・パーク』『ジョーズ』など、世代を超えて多くの人の想像力を刺激してきたスピルバーグ。

エミリー自身も、そんなスピルバーグと一緒に仕事をしながら、彼の過去作品について映画ファンのように語り合っていたそうです。

単に「有名監督と仕事をした」というだけではなく、映画そのものを愛する者同士として交流できたことが、今回の経験の大きな魅力だったのでしょう。


まとめ:『ディスクロージャー・デイ』は大スクリーンで!

今回のインタビューでは、『ディスクロージャー・デイ』の具体的なストーリーについては多く語られなかったものの、エミリー・ブラントの映画好きな一面と、スピルバーグへの深い敬意が伝わってきました。

特に印象的だったのは、

  • スピルバーグとの初タッグを「人生最高の特権」と語る
  • 『ジョーズ』が大好き
  • でも実は海が苦手
  • さらに宇宙も苦手
  • ロイ・シャイダーが好き
  • 子どもたちにも映画を通して大きな感情を経験してほしい

という、エミリー・ブラントの意外な素顔。

そして最後には、司会者が「この映画を大きなスクリーンで、たくさんの人と一緒に観るのが楽しみ」とコメント。

エミリーもそれを喜んでいました。

やっぱりスピルバーグ映画は、映画館の大スクリーンで観たい!

映画そのものへの期待はもちろん、今回のインタビューを見ていると、スピルバーグとエミリー・ブラントという“映画を愛する二人”が初めて組んだ作品であることにもワクワクさせられます。

『ディスクロージャー・デイ』、これは劇場で体験したい一本です!🎬👽

『バイオハザード』ザック・クレッガー監督が明かす撮影秘話!「ゲームをプレイしている感覚」を映画にする驚きの演出

「ゲームをプレイしているように感じる映画にしたい」

『バーバリアン』『Weapons/ウェポンズ』のザック・クレッガー監督が手がける新作『バイオハザード』。

今回のインタビューでは、映画のアクションシーンを実際の映像を見ながら解説。

「ゲームの感覚をどう映画に落とし込むのか?」という監督のこだわりから、危険すぎる撮影秘話、モンスターのデザイン、そしてホラー演出の哲学まで、かなり興味深い話が飛び出しました。

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🎮「ゲームを感じる映画」が最大のミッション

クレッガー監督が『バイオハザード』で最も重視しているのが、「ゲームのように感じられる映画にすること」。

単純にゲームに登場するキャラクターやクリーチャーを映画に登場させるという意味ではありません。

監督は、ゲーム作品が持つ「場所から場所へ移動し、そのたびに新しい脅威に遭遇する」というリズムを映画にも取り入れようとしています。

さらに、ゲームのビジュアル・ランゲージも尊重。

「この映画がちゃんと『バイオハザード』をプレイしているような感覚になること」を、作品作りの明確な指針にしているそうです。

そして、そのために重要になるのがカメラワークでした。

👀 主人公の視線にカメラを完全にリンク

今回の映像でクレッガー監督が徹底しているのが、主人公オースティンの「注意」にカメラを結びつけることです。

基本となるのは、

「肩越しの三人称視点(OTS)」+「一人称視点(POV)」

という2つのアングル。

オースティンが上を見る。

するとカメラも上を見る。

彼が別の方向に注意を向ける。

するとカメラもそちらへ移動する。

つまり、カメラが客観的に主人公を撮影するのではなく、「オースティンが何を見ているのか」を観客も同じように体験するわけです。

クレッガー監督はこの手法について、以前の『Weapons』でも試していたものを、『バイオハザード』ではさらに徹底していると説明しています。


🎬 監督の狙い

「カメラを彼の注意に完全に結びつけたかった」

これは確かに、ゲームとの相性が抜群ですね。

💥 約68kgの落下物!危険すぎるアクション撮影

今回のインタビューで特に驚かされるのが、雪の街をオースティンが疾走するアクションシーン。

なんと撮影では、クレーンから約68kg(150ポンド)もの血液バッグを落下させています。

その実際の衝撃を撮影したうえで、後からVFXで人体を合成。

つまり、すべてをCGで作ったわけではなく、


実際の落下物の衝撃 + スタント + VFX

という組み合わせで、リアルな映像を作っているのです。

しかも撮影前には別の場所でリハーサルを行い、オースティンの走るスピード、車の位置、クレーンから落下させるタイミングなどを細かく調整。

それでも本番の撮影に与えられた時間は、わずか3日間。

さらに雪景色なので、撮影を1回するたびに雪を元の状態へ戻す必要があり、リセットには最低でも1時間かかったそうです。

そのため、同じショットを何度も撮り直す余裕はありません。

⚠️ 実際に俳優が危険な目に遭う場面も

カメラは車両から伸びたアームに取り付けられ、オースティンを全速力で追跡。

もし彼が転べばカメラカーに轢かれる可能性があり、進路を外れれば約68kgの落下物が直撃する危険もありました。

実際、撮影中には落下物のひとつが予定より早く落下。

オースティンのすぐ隣に落ちるという、かなり危険な瞬間もあったそうです。

監督自身も「本当に怖かった」と振り返っています。

ただし、その危険なテイクが実際に映画で使われています。

❄️ 実写+VFXで作られた壮絶なシーン

ちなみに、このシーンの背景に見える建物は実際には存在しないCGの建物。

雪もVFXで追加されています。

クレッガー監督によれば、このシーンには膨大な量のVFXが使われているそうです。

それでも理想は、観客がVFXの存在に気づかないこと。

実写の衝撃やスタントをベースにしながら、CGで背景や人体、雪、血などを補強することで、「現実に存在しているように見える」映像を作っています。

映画のVFXって、派手に「CGです!」と見せるより、気づかれないくらい自然に溶け込ませるほうが難しいんですよね。

😂 恐怖の中にも「笑い」を入れる

クレッガー監督がオースティン役の俳優について高く評価しているのが、自然なユーモアです。

『Weapons』で一緒に仕事をした際、二人は現場でよく笑い合い、笑いの感覚も合っていたとのこと。

そのため『バイオハザード』でも、恐怖一辺倒ではなく、


「ホラーの中に少しの喜びを入れる」

ことを意識しているそうです。

その象徴的な場面が、アクションシーンの最後。

危険が去ったあともオースティンがしばらく絶叫し続けるのですが、実はこの叫び声は撮影現場で録音したものではなく、編集段階で後から加えたもの。

監督は、その叫び声を入れたことでシーンの最後に「意味」が生まれたと語っています。

怖いのに、ちょっと笑ってしまう。

このあたりは『Weapons』にも通じる、クレッガー監督らしいホラー表現なのかもしれません。

😱 クレッガー監督のホラー哲学「怪物を見せすぎない」

インタビュー後半では、クレッガー監督のホラー演出についても興味深い話が出てきます。

監督には、ホラーシーンについてひとつのルールがあります。


「恐怖を感じている俳優の恐怖レベルが、観客の恐怖の上限になる」

俳優が「6」しか怖がっていなければ、観客もそれ以上には怖くなりにくい。

だからこそ、恐怖を演じる俳優には最大限の恐怖を表現してもらう必要があると考えています。

そして、もうひとつ重要なのが「怪物を見せすぎない」こと。

クレッガー監督は、モンスターの顔を大きく映してしまうと、観客が想像する余地がなくなると考えています。

一方で、POVやOTSを使えば、画面の中に「何かが隠れているかもしれない場所」をたくさん残すことができる。

すると観客の頭の中で、「あそこに何かいるんじゃないか?」「後ろから来るんじゃないか?」と想像が膨らんでいく。

そのため、恐怖をじわじわ高める場面では、90%くらいはキャラクターの視点にいたいと監督は語っています。

👹 巨大な怪物の原点は、少年時代の『ベオウルフ』

そして個人的に面白かったのが、巨大な怪物「母親」のデザインについて。

あの姿の原点は、なんとクレッガー監督が子どもの頃に読んでいた『ベオウルフ』の絵本でした。

その本に登場する「グレンデルの母」は、

  • 巨大な女性
  • 長く絡まった黒髪
  • ほぼ裸の姿

という、かなり強烈なビジュアル。

幼い頃のクレッガー監督は、このイラストに強烈な印象を受けていたそうです。

そして『バイオハザード』で暗闇から現れる怪物を想像したとき、自然とその姿が頭に浮かんだ。

そこで実際にその本を撮影地のブルガリアまで持っていき、スタッフに見せてデザインを作り上げました。


👹 怪物のデザインの原点

少年時代に見た『ベオウルフ』の「グレンデルの母」

↓

幼い頃の記憶に残った強烈なビジュアル

↓

『バイオハザード』の怪物へ

クレッガー監督自身も「特別な秘密があったわけではなく、そのイラストをそのまま映画にした」と語っています。

🎬 ゲームの「体験」を映画にするザック・クレッガー

今回のインタビューを聞いていると、クレッガー監督が目指している『バイオハザード』は、単純に「ゲームのストーリーを映画化する」というものではなさそうです。

主人公の視線にカメラを合わせ、場所を移動するたびに新しい脅威を登場させ、POVやOTSによって観客自身に周囲を警戒させる。

つまり、ゲームを「見る」のではなく、「プレイしているときの感覚」を映画の中に持ち込もうとしているわけです。

「ゲームのように感じられる映画」という監督の言葉が、今回のインタビューを通してかなり具体的に見えてきました。

そして実写アクション、VFX、ホラー演出、さらには少年時代の記憶までを組み合わせて作られる新しい『バイオハザード』。

『バーバリアン』『Weapons』で独特のホラー表現を見せてきたザック・クレッガーが、この世界をどう料理するのか。

ゲームファンとしても、ホラー映画ファンとしてもかなり気になる一本です!🎮🧟‍♂️



ブラッド・ピット主演『ハート・オブ・ビースト』インタビュー!犬との絆と過酷すぎる撮影の裏側

ブラッド・ピット主演のサバイバル・アクション映画『ハート・オブ・ビースト』。

本作でブラッド・ピットが演じるのは、過酷な戦場を経験し、心に深い傷を抱えた男ジェームズ。そして彼の相棒となるのが、戦場を生き抜いてきた軍用犬オーディンだ。

オーディンもまた、戦争によって大きな傷を負った存在。

そんな2人が過酷な自然環境の中で生き延びるために力を合わせ、互いを支えながら進んでいく。

単なるサバイバル・アクションではなく、傷ついた人間と犬の絆、そして「無条件の愛」が物語の大きなテーマとなっている作品だ。

今回のインタビューでは、ブラッド・ピットがジェームズというキャラクターに惹かれた理由や、オーディンを演じた犬との撮影秘話、さらに極寒・悪天候の中で行われた過酷な撮影について語っている。

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「20年前の自分では、ここまで語れなかった」

ブラッド・ピットは、主人公ジェームズを「傷を抱えた魂(haunted soul)」と表現され、自身がこのキャラクターを演じることについて語った。

20年前の自分では、ここまでこの物語を理解し、表現することはできなかったと思うという。

その理由として挙げたのが、これまでの人生で経験してきた人との関係、そして犬との関係だった。

特に、自分が飼ってきた犬たちとの絆や、親しい友人たちとの関係が、この役を演じるうえで大きな意味を持ったそうだ。

そして「犬がPTSDを抱えている」という設定にも強く惹かれたという。

人間と犬がお互いを支えながら前に進んでいく――。

その関係性に心を動かされ、脚本のラストには特に強く心を揺さぶられたと明かしている。

「自分がこれほど影響を受けるなら、これは語る価値がある」

そんな思いが出演の大きな理由になったようだ。

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オーディンとの関係は「無条件の愛」

劇中では、戦場で過酷な経験をしてきた軍用犬オーディンとジェームズの関係が描かれる。

ブラッドは、この作品のテーマとして「無条件の愛」を挙げる。

どれほど過酷な経験をしてきたとしても、誰かが寄り添い、愛情を注ぎ続けることで、美しいパートナーシップを築くことができる。

それは犬だけではなく、人間同士の家族や友人にも通じるもの。

ブラッド自身も、このメッセージは家族や友人との関係にも当てはまると語っている。


ブラッド・ピットより犬が目立つ!?「この犬が映画をさらった」

「動物や子どもと共演すると、必ずスターを奪われる」という有名な話について聞かれると、ブラッドは笑いながら、実際に両方と共演した経験を楽しんだとコメント。

オーディンを演じた犬「Uber」は、もともとニュージーランドで活動していた引退した捜索救助犬。

トレーナーのAndrew Simpsonが見つけ、数週間かけて撮影に向けて調整したという。

ただし、犬との撮影には当然ハプニングも。

Uberが突然別の方向へ行きたくなれば、カメラもブラッドもその方向についていくしかない。

撮影中に何かの匂いを見つけて集中がそれることもあり、そんなときは「Scooby snack(犬用のおやつ)」を使って再び撮影モードに戻していたそうだ。

インタビュアーからは、


「あなたも素晴らしいけど、あの犬がこの映画をさらっていった」

とまで言われ、ブラッドも「彼は本当に素晴らしい」と絶賛している。


「毎日が一番過酷だった」――過酷すぎる撮影現場

監督が語った撮影の過酷さも印象的。

本作では、ブラッド・ピット、犬、そして自然そのものが「もう一人の登場人物」だったという。

これまで映画クルーが入ったこともないような険しい場所で撮影し、ヘリコプターからブラッドを降ろして尾根を歩かせながら、別のヘリコプターから撮影することもあった。

ちなみにブラッドは高所が苦手。

劇中の丸太を渡るシーンで見せる恐怖は演技だけではなく、実際のブラッドの恐怖心も含まれていたという。

「一番過酷だった撮影日は?」

という質問に対して監督は、


「毎日が一番過酷な撮影日だった」

と回答。

雨や寒さなど厳しい自然環境の中で、一日中濡れた状態で撮影することも多かったという。

通常の映画撮影のように、疲れたらトレーラーに戻って休むという環境でもなかったそうだ。


ブラッド・ピットは撮影中もずっと役の中に

監督によると、ブラッドはほぼ全編にわたって出演し、寒さや疲労の中でも撮影現場に居続けた。

カメラや機材を動かしている間も、丸太に座ったり歩き回ったりしながら音楽を聴き、ずっと役柄の状態を維持していたという。

監督は、それが現場全体に独特の空気を作り、ブラッドの演技にもつながったと評価している。

もちろん、寒くて濡れた状態が続くため、「ブラッドも少し不機嫌な日があった」と冗談も飛び出した。

一方でブラッド自身は、幼少期をアメリカ・オザーク地方で過ごし、森や湖で多くの時間を過ごしてきたため、自然の中での撮影自体はかなり好きだったとも語っている。


次回作は『オーシャンズ14』!? ブラッドが明かした今後

最後には今後の作品についても話題に。

ブラッドは、ジョージ・クルーニーが脚本を書いた『オーシャンズ14』について、ジョージ、マット、ジュリアらが再集結する可能性に触れた。

「ジョージが素晴らしい脚本を書いた。もう一度やる価値がある」

とブラッド。

今回の作品とは打って変わって、次の作品はもう少し過酷ではない環境になりそうだ、と冗談交じりに語った。

そして最後には、劇中のジェームズとオーディンを思わせる、


「俺とお前だけだ。最後の任務だ。家に連れて帰る」

という印象的な映像でインタビューは締めくくられた。


インタビューから見えてくる『ハート・オブ・ビースト』の魅力

今回のインタビューで特に興味深いのは、ブラッド・ピット自身が「20年前の自分では、この物語を同じようには語れなかった」と話していること。

単なるサバイバル映画ではなく、傷ついた人間と犬が互いに支え合いながら生き延びていく物語だからこそ、年齢を重ね、犬や家族、友人との関係を経験してきたブラッド自身の人生が演技にも反映されているようだ。

そして何より、撮影現場ではブラッド・ピットだけでなく、犬のUberも“主演級”の存在感を発揮していた模様。

過酷な自然の中で撮影されたサバイバル・ストーリーでありながら、その中心にあるのは「無条件の愛」と「絆」。

インタビューを聞くと、ジェームズとオーディンがどのような関係を築いていくのか、ますます本編が気になる内容だった。



『ファーストボイス』ネタバレありレビュー。綾瀬はるか&ファーストサマーウイカの演技は良かった!ただ法廷劇としては惜しい

『ファーストボイス』ネタバレありレビュー。綾瀬はるか&ファーストサマーウイカの演技は良かった!ただ、法廷劇としては惜しい……

『ファーストボイス』を観ました!

1980年代の日本を舞台に、職場でセクハラやパワハラを受けた女性が、前例のない裁判に挑む物語。

女性が声を上げること自体が今よりずっと難しかった時代に、弁護士と原告、そして周囲の人々がどう戦っていくのかを描いた作品です。

綾瀬はるかさんとファーストサマーウイカさんの演技はかなり良かった!

一方で、個人的には「法廷劇として、もう少し盛り上がってほしかった……」というのが正直なところ。

題材も面白いし、役者さんたちも良い。だからこそ、後半の展開には少し物足りなさを感じました。


※以下、映画『ファーストボイス』の重大なネタバレを含みます。

目次

作品情報

作品 『ファーストボイス』
出演 綾瀬はるか、ファーストサマーウイカ、工藤阿須加 ほか
ジャンル ドラマ/法廷劇
舞台 1980年代の日本
鑑賞 劇場鑑賞

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『ファーストボイス』のあらすじ

物語の舞台は1980年代の日本。

今よりもさらに、女性が職場で不平等な扱いを受けることが珍しくなかった時代です。

そんな社会の中で、出版社に勤めていた上原恵は、セクハラやパワハラを受けてしまいます。

しかし会社側は、それを問題として正面から受け止めるどころか、上原を「自主退職」という形で会社から去らせてしまう。

納得できない上原は、弁護士に相談し、会社を訴えようとします。

ところが、どの弁護士に相談しても、

「前例がない」

という理由で断られてしまう。

そんなとき、新聞の記事で知ったのが、女性のために戦う弁護士・朝日道子でした。

前例のない裁判に挑む

上原は朝日の事務所を訪ねます。

ところが、朝日の事務所も決して裕福ではありません。

朝日は上原の話に共感しながらも、この裁判が非常に難しい、前例のない戦いになることを説明します。

そして上原に対して、ある課題を出します。

「本当にこの裁判をやりたいなら、自分で支援者を集めてきて」

上原は必死に動き、少しずつ支援者を集めていきます。

その姿を見た朝日は、上原が本気であることを認め、裁判を引き受けることに。

ところが、支援者の集会を開こうとした矢先、上原は裁判を批判する新聞記事を目にしてしまいます。

自分に対する世間の厳しい視線に耐えられなくなり、上原は集会に姿を現しません。

朝日や支援者たちは失望します。

それでも朝日は、もう一度だけチャンスを与えようとします。

藤野栞もチームに戻ってくる

一方、若手弁護士の藤野栞は、朝日のやり方に以前から不満を持っていました。

「人が良すぎる」と感じていた藤野は、朝日のもとを離れ、大手法律事務所へ移ります。

しかし、そこで藤野を待っていたのは、能力を評価される環境ではありませんでした。

大きな組織に入ったにもかかわらず、女性であることを理由に「飾り」のように扱われ、セクハラまで受けてしまう。

そこで初めて、藤野も朝日たちが戦おうとしている問題を、自分自身のこととして実感することになります。

そして藤野も、再びチームに戻ってきます。

このあたりは、単純に「朝日についていく」という話ではなく、それぞれが自分自身の経験を通して戦う理由を見つけていくところが良いですね。

裁判で次々と追い詰められる上原

ようやく支援者の集会も成功し、裁判が始まります。

しかし、当然ながら簡単には進みません。

当時の社会の空気そのものを変えることは難しく、相手側からは事実と異なる証言が出てきたり、上原を悪者にするような主張が繰り広げられたりします。

さらに裁判が注目されるようになると、メディアも上原を批判する記事を次々と掲載。

上原は精神的に追い詰められていきます。

そしてついに、

「裁判に勝つことより、自分を守りたい」

という気持ちを口にする。

ここは個人的に結構好きなところです。

「正義のために最後まで戦う!」という完璧な主人公ではなく、世間から叩かれ続ければ逃げたくなる。

当たり前といえば当たり前なんですよね。

朝日たちも必死に上原を説得し、なんとか再びチームがまとまっていきます。

小松の証言で状況が一変

しかし、裁判で大きな問題となったのが証人の不足でした。

朝日たちは当時の同僚たちを訪ね、証言をしてくれる人を探します。

そして最終的には、当時の後輩が証言台に立つことを決意。

その証言によって、当時の職場環境や、男性社員たちから上原に対して繰り返されていたハラスメントの実態が明らかになっていきます。

ところが、次の裁判で登場する相手側の証人が小松。

上原にとって信頼していた同僚です。

そして小松の証言によって、裁判は再び大きく揺れます。

上原はかつて、小松を飲みに誘い、自分が受けていたハラスメントについて相談していました。

小松は話を聞いてくれ、上原も安心して酒を飲み続けます。

しかし、気がついたときには二人はホテルのベッドにいた。

上原はすぐにホテルを出ます。

ところが小松は、この出来事を裁判で証言。

上原を性的に奔放な人物であるかのように印象づける証言をしてしまいます。

ここで上原の立場は一気に悪くなります。

裁判終了後、怒りを抑えられなくなった上原は、なんと小松を殴ってしまう。

当然、この出来事も世間に広がってしまいます。

支援者たちはこの事実を知らされていなかったため、チームの結束も揺らぎます。

上原には謝罪を求める声も出ますが、上原は謝罪しません。

それでも朝日はチームをまとめ、裁判を続けていきます。

最後はまさかの勝訴!

そして迎える最終弁論。

朝日は、単に「上原恵個人を勝たせる」ためだけの裁判ではないと訴えます。

目指すのは、女性だからという理由で不当に扱われることのない、誰もが平等に生きられる社会です。

そして判決。

上原側の勝訴。

被告には慰謝料の支払いが命じられます。

裁判所には世間からたくさんの手紙が届いており、裁判官たちも、少しずつ時代が変わっていることを感じ取っていました。

そして異例ともいえる判決が下される。

朝日、上原、そして支援者たちは、ついに前例のない勝利を手にします。

……というのが、映画の大まかなストーリーです。

綾瀬はるかさんの演技が良かった!

まず綾瀬はるかさんの演技が良かった!

これまで自分が観てきた綾瀬はるかさんの作品とは、かなり印象が違いました。

もちろん全部の出演作を観ているわけではないのですが、今回は本当に「別人が演じているんじゃないか」と思うくらい、朝日道子という人物になっていたように感じます。

母親として子育てや家事をしながら、弁護士として女性たちを守ろうとする。

優しさがありながら、芯の部分ではかなり強い。

この「母性的な優しさ」と「戦う弁護士としての強さ」がうまく同居していました。

特に好きだったのが、最後の勝訴のシーン。

朝日は涙を流して号泣するわけではありません。

ただ、目が潤んでいて、その瞬間を噛みしめているような表情を見せる。

この表情、めちゃくちゃ良かったです。

監督もこの表情をしっかり画面に残していて、個人的にはかなり印象に残りました。

ファーストサマーウイカさんの演技も良かった

そして、上原恵を演じたファーストサマーウイカさんも良かったです。

最初はハラスメントに対して毅然と立ち向かう女性として描かれます。

でも、世間から批判され、過去を掘り返され、裁判そのものが苦しくなってくると、当然ながら心が折れそうになる。

「勝つために戦う」という気持ちと、

「もう自分を守りたい」

という気持ちがぶつかっていきます。

個人的には、ここが良かったですね。

最初から最後まで「正しいことを貫く完璧な被害者」ではない。

怒るし、逃げたくなるし、感情的にもなる。

だからこそ、上原という人物が「実際にこういう状況に置かれた一人の人間」として感じられました。

ただ、後半は少し物足りない……

一方で、個人的に一番気になったのが後半です。

特に小松を殴ってしまった後の展開が、少しぼんやりしているように感じました。

ここって、物語としてはかなり大きなピンチですよね。

支援者たちにも動揺が広がり、上原自身も謝罪を拒否している。

「この状況をどうやって乗り越えるんだ?」

と、かなり気になるところです。

ところが、個人的には「これをこうやって乗り越えた!」という決定的な場面があまり印象に残らなかったんですよね。

気がつくと物語が再び本筋に戻り、最終的には勝訴へ向かっていく。

もちろんストーリーとしては理解できるのですが、ここはもう少しドラマチックな転換があっても良かった気がします。

最大のピンチから勝利へ向かうカタルシスが、少し弱い。

そんな印象でした。

法廷劇として、もう一歩インパクトが欲しかった

もう一つ気になったのが、映画全体のメリハリです。

朝日の家庭生活や子育てのシーンなどは、彼女がどんな人物なのかを描くうえでは必要だと思います。

ただ、法廷劇として観るなら、個人的にはもっと裁判そのものの攻防を見たかった。

証言をどう崩すのか。

相手側の主張にどう反論するのか。

証拠をどう積み上げるのか。

そして、絶望的な状況からどう逆転するのか。

こういう部分がもっと濃く描かれていたら、かなり印象が変わった気がします。

題材自体は非常に強いです。

しかも、実際に社会の価値観が変わっていく過程を描いているので、もっと「この裁判で時代が動いた!」という感覚を味わわせてほしかった。

映画としては、少しおとなしいんですよね。

コメディ的な要素も含んだドラマとして観れば分かるのですが、全体的に映像的なインパクトや緊張感がもう一歩という印象でした。

『ファーストボイス』を観た個人的な感想

『ファーストボイス』は、題材が非常に興味深い作品だと思います。

1980年代という時代背景の中で、女性が声を上げることの難しさを描いている。

そして、そんな状況の中でも戦おうとする朝日、上原、藤野、支援者たちの姿には考えさせられるものがあります。

何より、綾瀬はるかさんとファーストサマーウイカさんの演技は良かったです。

特に綾瀬はるかさんは、個人的にはこれまで観たことのないような役柄に感じられて、新鮮でした。

ただ、映画全体として見ると、やっぱり「もう一歩!」という気持ちは残ります。

後半の最大のピンチを乗り越えるところがもう少し明確で、法廷での攻防や逆転劇にもっと緊張感があれば、最後の勝訴もさらに大きなカタルシスにつながったんじゃないかなと思います。

良い題材、良い役者、そして考えさせられるテーマ。

それだけに、映画として最大限に盛り上げる部分には、もう少し欲しかった。

個人的には、

「面白く観られる作品ではあるけれど、傑作と呼ぶには少し物足りない」

というのが、正直な感想です。

とはいえ、こういう作品を観ると、当時と現在で社会の空気がどれくらい変わったのか、そして今も残っている問題は何なのか、改めて考えさせられますね。

映画としての完成度だけではなく、「声を上げること」そのものについて考えるきっかけになる作品だったと思います。




ファーストボイス (講談社文庫 ほ 46-1)


<日本初>のハラスメント裁判に挑んだ女性たちがいた。
綾瀬はるか主演映画「ファーストボイス」小説版!


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映画『バックルームズ』インタビュー!世界観は徹底的に作り込む、でも説明しすぎない?制作の裏側を聞いてみた

『バックルームズ』って、そもそもどこまで設定を決めているんだろう?

YouTubeから生まれ、独自の世界観と膨大なLore(設定)が広がってきた「バックルームズ」。

今回のインタビューでは、映画版『バックルームズ』の制作について、デヴィッド・リンチからの影響、世界観の作り込み、キャラクターとの向き合い方、そして編集によって映画がどのように変化していったのかが語られました。

特に面白かったのが、「設定は徹底的に作り込む。でも、すべてを観客に説明するわけではない」という考え方。

今回は、このインタビューから見えてきた『バックルームズ』の制作思想をまとめてみます!

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デヴィッド・リンチからの影響は?

まず興味深かったのが、デヴィッド・リンチ作品からの影響について。

『バックルームズ』の不穏で現実とも夢ともつかない空間を見ていると、リンチ作品を連想する人も多いはず。

しかし監督によれば、特定のリンチ作品の要素を意識的に引用した、というほど直接的なものではないそうです。

むしろ、長年にわたって映像作品や、その作品から派生した文化に触れてきたことで、知らず知らずのうちに蓄積されてきたものがあるとのこと。

そして、制作期間中はとにかく忙しく、以前から「見たい作品」のリストを大量に抱えていたものの、映画制作に追われてほとんど観る時間がなかったそう。

そんな中、制作に入るタイミングでOzに連れられて劇場で観たのが、リンチの『イレイザーヘッド』。

監督はこれを、バックルームズに入るための「パレット・クレンザー」のようなものだったと振り返っています。

バックルームズの世界観はどこまで作り込んだ?

ここは今回のインタビューでも特に重要なところ。

バックルームズは、もともとYouTubeで長い時間をかけて世界観やLoreが積み重ねられてきた作品です。

では、それを映画にする際、監督自身はどこまで世界のルールを把握していたのでしょうか?

答えはかなり徹底的。

監督自身、「情報そのものが好き」であり、世界について質問されたら答えられるくらい、細かな設定を把握していたかったと語っています。

映画を作るうえでも、バックルームズそのものについては、

  • 世界の論理
  • 構造
  • 全体のトーン
  • 世界観のルール

といった部分をしっかりと固めていたそうです。

つまり、スクリーンに映っているものだけがバックルームズのすべてではない。

「その画面の外側にも、ちゃんと世界が存在している」ような状態を作っていたわけですね。

「Loreの盛りすぎ」には要注意!

ただし、設定を作り込めば作り込むほど良い、というわけではありません。

監督がかなり警戒していたのが、いわゆる「Lore bloat(設定過多)」です。

バックルームズのような作品は、設定を掘れば掘るほどいくらでも情報を追加できます。

でも、それを映画の中ですべて説明しようとすると……。

「2時間ずっとキャラクターが設定を説明している映画」になってしまう。

しかも、いろいろな設定やプロットが混ざり合い、観客にとっては何が何だか分からなくなってしまう。

だからこそ監督は、世界そのものについては徹底的に情報を持ちながらも、それをすべて観客に見せることには慎重だったそうです。

これは個人的にもかなり面白い考え方だと思います。

「知らない」のではなく、「知っているけど見せない」。

この違いは、作品の世界観を深くするうえでかなり大きいですよね。

世界は緻密に、キャラクターは自由に

では、設定を細かく決めたうえで、登場人物の演技までガチガチに決めていたのか?

どうやら、そうではなかったようです。

出演者側からも、監督は世界観について非常に細かい情報を持っていた一方、キャラクターの心理や感情については柔軟だったと語られています。

つまり、

「世界にはルールがある。
でも、その中で生きる人間には自由がある。」

ということ。

監督は、バックルームズという「世界そのもの」をかなり明確に構築していた。

その一方で、キャラクターたちがその世界で何を感じ、どう行動するのかについては、役者やスタッフとのコラボレーションを重視した。

世界観は緻密。でもキャラクターは流動的。

このバランスが、映画版『バックルームズ』を作るうえで重要だったようです。

映画は編集室で「成長」していった

そして映画制作の話で個人的に面白かったのが、編集についての話。

映画というと、撮影前に完成形をかなり明確に決めて、それを撮影していくイメージがあります。

しかし監督によると、『バックルームズ』はそこまで単純ではなかった。

撮影を終えた後、まずは大量の素材を客観的に見直す。

そして、

  • このシーンは少し弱めよう
  • ここは移動させよう
  • この2つの素材を組み合わせてみよう
  • ここはモンタージュにしてみよう

……といった具合に、少しずつ形を変えていったそうです。

監督自身、その過程を「有機体のように再構成されていく」ようなものとして語っています。

一度の試写で大きく方向転換したというより、編集作業の積み重ねによって、少しずつ映画の形が変化していったわけですね。

YouTubeで培った編集スタイルが映画にも

そして、ここには監督ならではのバックグラウンドもあります。

長年YouTubeで映像制作をしてきた経験から、監督は編集についてかなり流動的な考え方を持っているそうです。

最初から完成形を完全に固定するのではなく、撮影した素材を見ながら、「映画そのものがどこへ向かうのか」を探していく。

編集者のGregと素材を見たときにも、2人は自然と同じような部分に問題を感じ、

「ここを弱めよう」「これは外そう」「この2つを組み合わせよう」

といった判断をしていったそうです。

そして監督が使った印象的な言葉が、「north star(北極星)」。

完成形までの道筋が最初から分かっていなくても、目指す方向さえ見失わなければ、最終的にはそこへたどり着ける。

たくさんの人間が何カ月もかけて作業し、素材を少しずつ変化させながら映画を完成させていく。

これはYouTube出身の映像クリエイターだからこその、かなり柔軟な映画制作の考え方なのかもしれません。

もし本当にバックルームズへの入口があったら?

そして最後は、やっぱりこの質問🤣

「もし映画に出てくるような入口が本当にあったら、入りますか?」

回答は……。

「絶対に入る。」

ただし、長居はしない。

「本当に危険だから」とのこと。

さらに別の回答では、「入口のそばに立っているだけにする」といった話も飛び出し、最終的には「ドローンを飛ばせばいいんじゃない?」という、かなり現実的な解決策まで🤣

いや、バックルームズを何年も作ってきた人たちですら、「自分で入るよりドローンで探索したほうが安全」と思っているわけですよ。

やっぱり入らないほうがいいですね、これ。

インタビューから見えてきた『バックルームズ』の作り方

今回のインタビューで特に印象に残ったのは、世界観の作り込みと、キャラクターの自由さを両立させようとしていることでした。

バックルームズについては、監督が細かな設定まで把握している。

しかし、それをすべて説明するわけではない。

むしろ、


世界観は徹底的に作る。

でも、説明しすぎない。

キャラクターは、その世界の中で自由に動かす。

そして撮影後は、編集によって素材を少しずつ組み替えながら、映画そのものを成長させていく。

YouTubeから始まった『バックルームズ』が、映画という別のフォーマットに進出するうえで、こうした柔軟な制作思想が大きな役割を果たしているように感じました。

設定を全部説明するのではなく、「そこにはまだ自分たちの知らない何かがある」と感じさせる。

それこそが、バックルームズという世界の怖さであり、同時に面白さなのかもしれません。

……まあ、もし本当に入口を見つけても、僕はとりあえずドローンを買ってから考えます🤣

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『ラ・ラ・ランド』4K UHDレビュー!Dolby Atmosで音楽を浴びる!サントラCDとは違う「映画としての音楽」が最高!

『ラ・ラ・ランド』の4K UHD、もっと話題になっていい!🎬🎵

音楽映画×Dolby Atmos。

これだけで、ホームシアターを持っている人なら「4K UHDで観たい!」と思ってしまうのではないでしょうか。

『ラ・ラ・ランド』といえば、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが共演した、デイミアン・チャゼル監督による大ヒットミュージカル映画。

映画そのものは超有名なのに、なぜか4K UHD版については、そこまで話題になっていない印象があります。

しかし実際に観てみると、これがなかなか良い!

特に素晴らしいのがDolby Atmos!

『ラ・ラ・ランド』は音楽そのものが作品の重要なテーマ。サントラCDも名盤ですが、CDはステレオです。

一方、4K UHDならDolby Atmos+ホームシアターで、映画の中に音楽が存在する感覚を楽しめます。

さらにメイキングやインタビューなどの特典も充実。

「画質だけのために買う」というより、「音楽と映画を最高の環境で楽しむために買う」4K UHD。

今回は、そんな『ラ・ラ・ランド』4K UHDの魅力を語っていきます!


目次


『ラ・ラ・ランド』とは?

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『ラ・ラ・ランド』は、2016年公開のミュージカル映画。

監督・脚本は『セッション』『バビロン』のデイミアン・チャゼル。

主演はライアン・ゴズリングとエマ・ストーン。

女優を目指すミアと、ジャズピアニストのセバスチャン。

夢を追いかける2人がロサンゼルスで出会い、恋に落ちていく物語です。

しかし、2人にはそれぞれ叶えたい夢がある。

恋愛だけではなく、「夢を追うこと」「夢を叶えること」「そのために何を選ぶのか」が作品の大きなテーマになっています。

そして、この映画を語るうえで絶対に外せないのが――

音楽です。


『ラ・ラ・ランド』にとって音楽は「演出」ではなく「テーマ」

『ラ・ラ・ランド』って、単純に「歌って踊る映画」ではないんですよね。

音楽そのものが、作品のテーマと深く結びついています。

セバスチャンにとってジャズは人生そのもの。

自分の店を持ち、好きな音楽を思う存分演奏したい。

一方のミアは女優になることを夢見ている。

そんな2人が出会い、恋をして、お互いの夢を応援する。

つまり音楽は、映画を盛り上げるためのBGMではありません。

セバスチャンの生き方そのもの。

そして、2人の人生や恋愛を映し出すものでもあります。

だからこそ、この作品は「音」そのものが重要なんです。


4K UHDの最大の魅力はDolby Atmos!

日本盤の4K UHDには、英語音声としてDolby TrueHD Dolby Atmosを収録。

そして、このAtmosが実に気持ちいい。

『ラ・ラ・ランド』の音楽をホームシアターで鳴らすと、歌声や楽器だけではなく、環境音やセリフまで含めて映画の空間全体が音で満たされます。

『ラ・ラ・ランド』の音楽を「聴く」のではなく、「音楽の中に入る」ような感覚。

これはステレオのサントラとは、また違った魅力です。


サントラCDと4K UHDは、そもそも楽しみ方が違う

『ラ・ラ・ランド』のサントラCDを持っている人も多いと思います。

もちろんサントラは素晴らしい。

自分も配信で音楽だけを聴くことがあります。

でも、サントラCDと4K UHDは競合しないんですよね。

CD

→ 『ラ・ラ・ランド』の音楽を聴く

4K UHD+Dolby Atmos

→ 『ラ・ラ・ランド』の映画の中で音楽を体験する

この違いが大きい。

CDではステレオで音楽を楽しむ。

4K UHDでは、歌、楽器、セリフ、環境音、街のざわめきなどが一体となった映画の音響空間そのものを楽しめます。

だから、サントラCDを持っていても4K UHDが欲しくなる。

これは『ラ・ラ・ランド』だからこそ感じる4K UHDの魅力だと思います。



「Another Day of Sun」をホームシアターで聴きたい!

個人的に4K UHDで楽しみたいのが、やっぱり冒頭の「Another Day of Sun」。

高速道路で渋滞に巻き込まれた人々が、車を降りて歌い踊るあのシーンです。

あれ、映画館で観たときから最高なんですが、ホームシアターでAtmosを鳴らすと、

「これは音楽を聴くというより、音楽の中に入る体験だな」

と思います。

歌声だけではありません。

楽器、足音、車、周囲の音、大人数のパフォーマンス。

それらが一つの空間として成立している。

映画の映像と音楽が完全に一体化している。

だからこそ、音楽映画とDolby Atmosの相性は抜群です。


「City of Stars」もAtmosで聴くと気持ちいい

そして『City of Stars』。

こちらは「Another Day of Sun」とは違って、より静かで落ち着いた楽曲。

だからこそ、Atmosで聴いたときの空間の広がりが気持ちいい。

セバスチャンがピアノを弾くシーンでは、ピアノの音そのものをしっかり楽しめます。

『ラ・ラ・ランド』の音楽は、派手なミュージカルナンバーだけが魅力ではありません。

静かな音楽まで含めて、作品の世界を作っている。


「Epilogue」は、この映画だからこそ成立する音楽

そして忘れてはいけないのが、終盤の「Epilogue」。

ここは『ラ・ラ・ランド』という映画のテーマが、音楽と映像によって一気に結晶化する場面です。

「もし、あのとき別の選択をしていたら?」

そんな人生の可能性を、セリフではなく映像と音楽で描いていく。

だから、このシーンに流れる音楽は単なる劇伴ではありません。

2人が生きてきた時間そのもの。

夢と恋愛、出会いと別れ、現実と「もしも」。

それらを音楽で一気に見せてしまう。

『ラ・ラ・ランド』にとって音楽がテーマそのものだと感じるのは、まさにこういうところです。


画質ももちろん素晴らしい!

もちろん4K UHDなので、映像も見逃せません。

『ラ・ラ・ランド』は色彩設計が非常に特徴的な映画。

青、赤、黄色などの鮮やかな色彩が印象的で、HDRによってその色がさらに映えます。

特に、

  • 夜のロサンゼルス
  • 街灯
  • ネオン
  • 夕焼け
  • 衣装
  • スポットライト

などは4K UHDとの相性が抜群。

『ラ・ラ・ランド』のカラフルな世界観をHDRでしっかり楽しめます。

ただし、この作品は2K DIをベースにした4K UHDなので、「4Kになったから解像感が劇的に上がった!」というタイプではありません。

個人的には、

解像度よりもHDRによる色彩表現と、Dolby Atmosによる音響を楽しむ4K UHD。

という位置付けがしっくりきます。


特典がかなり充実している!

そして、もう一つこの4K UHDを推したい理由が特典。

日本盤は4K UHD、本編Blu-ray、特典Blu-rayの3枚組。

特典には、

  • 「Another Day of Sun」撮影の裏側
  • ハリウッドヒルズでのパーティーシーン
  • ライアン・ゴズリングのピアノ練習
  • 『ラ・ラ・ランド』誕生の経緯
  • ロサンゼルスへのラブレター
  • 『ラ・ラ・ランド』の音楽
  • ジョン・レジェンドの出演
  • 美術・衣装などのデザイン
  • ライアン・ゴズリング&エマ・ストーン
  • 「Epilogue」の解説
  • デイミアン・チャゼル監督&作曲家ジャスティン・ハーウィッツのオーディオコメンタリー
  • デモ音源

などが収録されています。

特に面白いのが、「The Music of La La Land」。

この映画の場合、音楽が作品の核心だからこそ、音楽がどう作られたのかを知ることで、本編の見え方まで変わってきます。

さらにライアン・ゴズリングのピアノ練習。

あのセバスチャンの演奏シーンを成立させるために、どれだけ準備したのか。

こういうメイキングを見ると、映画をもう一度観たくなります。


ファンなら特典だけでもかなり楽しめる

個人的には、ここもこの4K UHDの大きなポイント。

「本編を観るだけなら配信でもいい」

という人もいるでしょう。

でも、映画が好きになってしまうと、

「この映画がどうやって作られたのか知りたい」

となる。

『ラ・ラ・ランド』は、まさにメイキングを観たくなるタイプの作品です。

高速道路のミュージカルシーンはどう撮影したのか。

ライアン・ゴズリングはどうやってピアノを演奏できるようになったのか。

あの色彩や衣装はどうやって作られたのか。

音楽はどうやって完成したのか。

そして、あのラストにはどんな意図があったのか。

こういう部分まで掘り下げられる。

ファンにとってはかなり満足度の高い特典構成です。


Blu-rayから買い直す価値はある?

ここは正直に言うと、

「4K画質だけを目的に買い直す必要があるか?」

と言われれば、人によると思います。

2K DIなので、最新のネイティブ4K作品のような圧倒的解像感を期待するタイプのディスクではありません。

でも、

Dolby Atmosで音楽を楽しみたいなら話は別。

『ラ・ラ・ランド』は音楽そのものが作品のテーマ。

しかもサントラCDでは、映画の音響空間そのものを体験することはできません。

だから、

サントラCDを持っていても4K UHDが欲しくなる。

これが、この作品の面白いところです。


音楽映画×Dolby Atmosは4K UHDで観たい!

これはもう個人的な4K UHD購入基準として言いたい。

音楽映画でDolby Atmos収録なら、とりあえず4K UHDを買おう!

(笑)

もちろん全部買っていたら円盤代が大変なことになります。

でも、音楽が作品の中心にある映画なら、Atmosの恩恵はかなり大きい。

『ラ・ラ・ランド』は、その代表格だと思います。

音楽をステレオで聴くのもいい。

配信で気軽に聴くのもいい。

サントラCDを所有するのもいい。

でも、

大画面+ホームシアター+Dolby Atmos

で映画として体験する『ラ・ラ・ランド』は、また別物。

これは円盤を所有する理由になります。


まとめ:『ラ・ラ・ランド』4K UHDは「音楽を映画として楽しむ」ための一本!

『ラ・ラ・ランド』の4K UHDは、派手に「4K画質が凄い!」と話題になるタイプの作品ではないかもしれません。

でも、実際に観てみると魅力はしっかりあります。

HDRによって色彩豊かな映像がさらに映え、そして何よりDolby Atmosによって音楽がホームシアター全体に広がる。

さらに、メイキングやインタビュー、オーディオコメンタリーなどの特典も充実。

そして何より重要なのは、

『ラ・ラ・ランド』にとって音楽は、単なる演出ではなく作品のテーマそのものだということ。

だからこそ、音楽をより良い環境で楽しめる4K UHDには大きな意味があります。

サントラCDで音楽を聴く。

配信で気軽に聴く。

そして4K UHDで映画として音楽を浴びる。

この3つは、それぞれ違う楽しみ方。

自宅にホームシアターがあるなら、ぜひDolby Atmosで『ラ・ラ・ランド』を観てほしい。

「ああ、この映画はやっぱり音楽の映画なんだな」

と、改めて感じられるはずです。

そして、メイキングやインタビューまでじっくり楽しめば、映画そのものへの愛着もさらに深くなる。

『ラ・ラ・ランド』ファンなら、かなり満足できる4K UHDです!

音楽映画×Dolby Atmos。

これはもう……

4K UHDで観るしかないでしょう!🎬🎵🔊




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